ルノワール夫妻を訪ねて
十数年来の友人ジャック・ルノワール夫妻に
逢うためにニースへ出かけました。
ジャックの曾祖父はフランスの印象派の画家
ピエール=オーギュスト・ルノワール。
大叔父はフランスの映画監督ジャン・ルノワール、
父クロードもテレビの
ドキュメンタリー番組の監督という芸術一家。
ルノワールの晩年を描いた
映画『陽だまりの裸婦』の原作者でもあります。
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ニースのポート近くにあるアトリエを拝見し、
海岸や旧市街を一緒に散策してから、
新居にうかがいました。
自宅ではマダム・ルノワール、クロードが
お料理を作って待っていてくれました。
クロードはフランスの高等教育機関
グランズエコールの哲学の教授で、
詩人でもあります。
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ルノワールは1919年に78歳で生涯を閉じるまで
夏は妻の生まれ故郷であるシャンパーニュ地方エッソワ村で、
冬は暖かい南仏のカーニュで暮らしていました。
アペリティフはもちろん
クリスチャン セネのAOC シャンパーニュ、
“キュヴェ ルノワール” ブリュット。
エッソワ村に隣接したフォンテット村で
作られているのだそう。
その名の通りルノワールの傑作のひとつで、
オルセー美術館所有の
“La danse a la ville” (都会のダンス)が
ラベルになっていて、
シャルドネ50%、ピノ・ノワール50%で造られる
特別限定キュヴェなんだとか。
赤肉メロン、そして緑と黒のオリーヴをつまみに、
シャンパーニュをいただきました。
ディナーはクロード特製、
羊とドライアプリコットのタジン。
ちょっとスパイシーで、
柔らかな羊の肉とアプリコットが
口の中でとろけるようです!
そしてデザートは洋梨のタルト。
薄くてパリッとした生地と
香り高い洋梨のマリアージュが素敵。
羊料理も洋梨も大好きなので、
とっても美味しくいただきました。
またの再会を誓い、
ジャック・ルノワール夫妻の新居を
あとにしたのでした。
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【編集後記】