世界中のトップシェフから愛されるチョコレートメーカー、ヴァローナ社から嬉しい新ブランドが日本でも登場します。
ひとつは南米エクアドルのチョコレートブランド『リパブリカ デル カカオ (República del Cacao)』の3種類のチョコレート。ラテンアメリカで収穫された原材料を使い、ラテンアメリカ、エクアドルでチョコレートを生産することを使命にしているサスティナブルなブランドです。クオリティが高く、エクアドル旅行の人気のお土産としてすでに知られていましたが、今後は日本にいながらにして購入が可能となるのは嬉しいことです。
以下の計3種類、ブラック・ミルク・ホワイトの各1種類が、日本では来年4月からヴァローナ オンライン・ブティックにて購入可能になるそうです。
エクアドル・アマゾニア 75%
エクアドルのアマゾン地域にある農園で栽培されたシングルプランテーションのカカオ豆を使用したブラック・チョコレート。この地域で発見された上質のサチャ種のカカオ豆のみを使用しているそうで、ナッツ感がありコクと深みのあるチョコレートです。
エクアドル・ミルク・チョコレート 40% キャラメライズ
エクアドル産のシングルオリジンチョコレートと古くからの製法でゆっくりと自然にキャラメライズした牛乳を使用したものだけに、キャラメル感が高く濃厚な味わいです。
エクアドル・ホワイト・チョコレート 31%
エクアドルで初めて作られたというシングルオリジンのホワイト・チョコレートで、原材料はエクアドルで生産されたものだけを使用※1していて、エクアドルのみで生息するアリバ種(ナシオナル)のカカオ豆を使っているのだそうです。※1 乳化剤、バニラを除く
シングルオリジンのホワイト・チョコレートというだけでも、かなり珍しいのですが、使用している牛乳も特別でキト近郊の山麓にある小さな酪農家コミュニティで搾乳したものだそう。従来のホワイト・チョコレートとは一線を画した味わいは、風味豊かでとってもクリーミーです。
トゥラカラム TULAKALUM |
トゥラカラム (上)
さらに『ヴァローナ』のグラン・クリュ・テロワールというシリーズからは、「トゥラカラム」 が誕生しました。ベリーズのカカオを使用したチョコレートです。
ベリーズはユカタン半島の南側、カリブ海に面した中米の国で、グアテマラとメキシコに隣接しています。この地域では紀元前2000年頃からカカオを栽培していたという、古い歴史を持つカカオの産地としても知られています。
このチョコレートは、黒糖のような味わいがあり、スパイスの甘みに重なり合うようなシャープな酸味、それに続く甘みをおびた苦味、そして最後には完熟フルーツのようなノートが現れるという、奥深く個性的な味わいが魅力です。今秋からヴァローナ オンライン・ブティックにて購入が可能になりました。
今年3月ヴァローナ ジャポン社による マルチブランド事業展開プレス発表会の様子 |
ちなみにヴァローナ社がどうして『リパブリカ デル カカオ』の商品を出すのかと不思議に思った方もいるかもしれません。実は今年ヴァローナはチョコレートをはじめ、製菓材料など複数のブランドを提供するためにマルチブランド事業を展開することを発表しました (上)。 今後は従来の『ヴァローナ』のラインナップに加え、『リパブリカ デル カカオ』、そしてデコレーション用製品を扱う『ヴァローナ シグネチャー』の3ブランドを展開していくそうです。楽しみですね。
text © Mika Ogura 2019
【プロフィール】
小椋三嘉(おぐら・みか)
エッセイスト、食文化研究家。
十数年のパリ暮らしを経て帰国。2008年にはフランス観光開発機構・ パリ観光会議局の名誉ある「プレス功労賞」を受賞。フランスのチョコレート愛好会「クラブ・デ・クロクール・ド・ショコラ」の会員。著書は『高級ショコラのすべて』、『チョコレートのソムリエになる』、『ショコラが大好き!』、『アラン・デュカス進化するシェフの饗宴』、『パリを歩いて―ミカのパリ案内―』など多数。
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お問い合わせ
ヴァローナ ジャポン 株式会社
TEL 03-5215-2303
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