HIGASHIYA特製の果子が届きました。
季節毎に厳選した旬の野菜や果実を蜜漬けにした「采衣(さい)」と、豆粉に和三盆と水飴を合わせ、丁寧にこねあげた白州浜(しろすはま)・黒州浜(くろすはま)です。
「采衣(さい)」は、野菜や果実を数日かけてじっくりと蜜煮して、ゆっくりと糖度を上げることで素材本来の色や食感を残し、仕上げに和三盆糖をまぶしてあるそうです。身近な素材がこんなにも風情ある魅力的な菓子になることに驚きました。
采衣_春 [キウイ・しめじ・人参・筍・蕗] |
手で木の実を摘みとる様を表わす「采」の字をもとに、“美しい色彩”という意味を込めて「采衣」と名付けたそうです。「采衣」は春・夏・秋・冬と4種類あり、季節毎に内容が異なるという工夫もされています。現在店頭に並んでいる「采衣」は春(3・4・5月)のもの(上)。
ちなみに秋(9・10・11月)の「采衣」には、冬瓜、しめじ、人参、かぼす、セロリが入っていました(下)。
采衣_秋 [冬瓜・しめじ・人参・かぼす・セロリ] 参考商品 |
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白州浜(しろすはま)は,ひよこ豆粉でつくった州浜に砕いた煎り大豆加えて、コクのある味わいを引きたてたもの。黒州浜(くろすはま)は、焦がしきな粉と焦げ蜜でつくった州浜に砕いた落花生を加え、芳ばしくほろ苦い味に仕上げたもの。どちらも豆本来の風味ともっちりとした食感が魅力です。
櫻井焙茶研究所の茶葉 |
以前から愛用している Sゝゝ[エス]の磁器製の茶器 “から焼き” (上)で茶を淹れて一緒にいただきました。見た目の美しさはもちろんのこと、機能的で使いやすいので、気に入っています。茶器 “から焼き” は、最上の素材を用いて、陶器の美しい白さを追求し、釉薬を用いない “から焼き” という技法で作られているそうです。一人分でも美味しく淹れられるのが魅力です。
風流な和菓子とともに、しばし穏やかな時を堪能することができました。
text © Mika Ogura 2019
【プロフィール】
小椋三嘉(おぐら・みか)
エッセイスト、食文化研究家。
十数年のパリ暮らしを経て帰国。2008年にはフランス観光開発機構・ パリ観光会議局の名誉ある「プレス功労賞」を受賞。フランスのチョコレート愛好会「クラブ・デ・クロクール・ド・ショコラ」の会員。著書は『高級ショコラのすべて』、『チョコレートのソムリエになる』、『ショコラが大好き!』、『アラン・デュカス進化するシェフの饗宴』、『パリを歩いて―ミカのパリ案内―』など多数。
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采衣(さい)(上)
1箱190g [キウイ・しめじ・人参・筍・蕗]
3,780 円(税込)
白州浜(しろすはま)・黒州浜(くろすはま) (下)
各9個入り 2,916 円(税込)
どちらの商品も通年販売
HIGASHIYA GINZA、HIGASHIYA man、
HIGASHIYA オンラインショップにて販売
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