Lotte ロッテ 「ガーナ」ブランド６０周年
ロッテの 赤いパッケージの板チョコレート「ガーナ」が誕生してから６０周年を迎えたのを機に、オンラインによる説明会をしてくださいました。そして今年の秋冬にだけ味わうことができる「濃厚生チョコレート」２品（＜芳醇ミルク＞、＜芳醇カカオ＞）と「プラリネトリュフ＜ヘーゼルナッツ＆アーモンド＞」。さらにとろ～りとした生キャラメルや季節のフルーツを閉じ込めた２品「クレームショコラ」と「フルーツショコラ」の３タイプ５品の期間限定の新商品もご紹介いただきました。
これらの新商品は、2021年に「ガーナ」ブランドに加わった「プレミアムガーナ」というラインに含まれるとのこと。その最大の特徴は、“専門店のようなチョコレートを目指して作られている” ことだそうです。
今回、いろいろテイスティングをさせていただき、どれもコンビニチョコレートのイメージを超える手の込みようでした。
とりわけプラリネトリュフ＜ヘーゼルナッツ＆アーモンド＞」の作り方。イメージとしては、専門店でドラジェ（アーモンドやヘーゼルナッツやチョコレートをつるりとした少し硬めの糖衣で表面をコーティングしたお菓子）やプラリーヌ（ナッツにシロップをからめてつくる17世紀にフランスで生まれたとされるお菓子）を作るように仕上げているのだとか。
ドラジェやプラリーヌの場合は、ローストしたナッツ（あるいはチョコレート）を球体型をした鍋に入れ、その鍋を回転させながら、下から加熱し、そこでシロップを注ぐことでナッツ全体が糖衣で覆われる仕組みで、何度もシロップを注いで表面を結晶化させるという行為を繰り返して仕上げます。
それと同様に、まずは核となる１層目のチョコレートを球体型をした鍋に入れ、その鍋を回転させながら球体を作って、次に2層目、3層目と繰り返すことで、画像下のように３層仕立てのプラリネトリュフを完成させるそうです。そのような手のかかる作業が工場生産で可能なのですか、と話しをうかがいながら驚いてしまいました。企業努力が味わいに滲み出ている一品でした。
みなさまも機会があったら、ぜひ季節限定のチョコレートを食べ比べて見てはいかがでしょうか。
text © Mika Ogura 2024
【プロフィール】
小椋三嘉（おぐら・みか）
エッセイスト、食文化研究家。
十数年のパリ暮らしを経て、帰国後にフランス観光開発機構・ パリ観光会議局の名誉ある「プレス功労賞」を受賞。フランスのチョコレート愛好会「クラブ・デ・クロクール・ド・ショコラ」の会員。著書は『高級ショコラのすべて』、『チョコレートのソムリエになる』、『ショコラが大好き!』、『アラン・デュカス進化するシェフの饗宴』、『パリを歩いて―ミカのパリ案内―』など多数。『高級ショコラのすべて』は、audibleよりオーディオ化されて2024年12月11日発売予定。
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